競合監視2026年8月17日

SNS・口コミモニタリングツールおすすめ|BtoBで必要かの見極め方

SNS・口コミモニタリングツールを比較し、BtoB企業にとって本当に必要かを判断する基準を整理しました。言及数の目安、無料でできる範囲、有料ツールが効く場面、導入前に測っておくべき数字まで解説します。

著者:商陣編集部

SNSモニタリングツールの比較記事は多いのですが、そこで前提にされているのはたいてい消費者向けのブランドです。BtoBの、しかも中小規模の企業が同じツールを入れて元が取れるかは、まったく別の話になります。

この記事では、まず「自社に必要かどうか」を判断する基準を示したうえで、必要な場合の選択肢を比較します。結論から言えば、多くのBtoB企業では無料の範囲で足ります。

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まず、言及数を数える

ツール比較の前にやるべきことがあります。自社名とサービス名で、SNSを実際に検索してみることです。

直近1か月の言及が何件あったかを数えてください。この数字だけで、専用ツールが要るかどうかはほぼ判断できます。

月間の言及数必要な手段かける費用
0〜10件各SNSの検索を週1回0円
10〜50件検索の保存+通知設定0円
50〜200件無料枠のあるモニタリングツール0〜数千円
200件以上専用ツールで傾向分析数千円〜
炎上リスクがある業種件数に関わらず即時通知の仕組み数千円〜
料金・提供内容は2026年7月時点で各社が公開している情報をもとにした目安です。最新の条件は各サービスの公式ページで確認してください。

BtoBのSaaSや業務システムでは、月10件未満というケースが珍しくありません。この規模で月数千円のツールを入れても、拾えるものはほとんど増えません。週1回の手動検索のほうが確実で安上がりです。

監視ツールの4カテゴリ地図。リリース・報道監視型、サイト変更検知型、SEO分析型、SNSモニタリング型の4象限に、それぞれ追える情報と代表的なツールが整理されている。
図:追いたい情報から逆算する、監視ツールの4カテゴリ。

無料でできる範囲

言及数が少ないなら、無料の手段で十分に回ります。設定は30分で終わります。

各SNSの検索を保存する

主要なSNSには検索機能があり、条件を保存できるものもあります。自社名・サービス名・代表者名で検索を作り、週1回開く習慣にしてください。

検索語は表記ゆれを想定して複数用意します。英語表記、カタカナ、略称。BtoBのサービス名は正式名称で書かれないことも多いので、実際に使われている呼び方を拾えるようにしておきます。

検索エンジンのアラートで補う

SNSの投稿がまとめ記事やブログで引用されることがあります。検索アラートを設定しておくと、SNS外に出た言及も拾えます。

レビューサイトを月1回見る

BtoBの場合、SNSよりレビューサイトのほうが実質的な口コミの場になっていることがあります。自社と競合のページを月1回開き、新しいレビューが付いていないか確認してください。件数は少ないので、手動で十分です。

ポイント

BtoBでSNSの言及が少ないのは、悪いことではありません。導入の意思決定が社内で完結し、外に書かれにくいだけです。言及数を増やすことを目標にするより、レビューサイトや事例のほうに力を入れるほうが成果につながります。

有料ツールが効く場面

一方で、専用ツールの価値がはっきり出る場面もあります。次のどれかに当てはまるなら検討する価値があります。

  • 一般消費者にも名前が知られているBtoBでも、社名が広く知られていると言及が一定量あります。
  • 炎上リスクのある業種不具合や対応の遅れが拡散しやすい領域では、即時に気づける仕組みが必要です。
  • 競合の評判も追いたい自社だけでなく競合の言及を継続的に見るなら、手動では追いきれません。
  • キャンペーンの反応を測る施策ごとに言及数の変化を見る用途では、集計機能が効きます。
ツール月額の目安特徴向かないケース
Brand24$19〜多言語対応、感情分析つき言及数が少ないと費用に見合わない
Mention$29〜SNS+Web横断の監視日本語の解析精度は要確認
SocialDog無料枠あり〜特定SNSに特化、運用機能も含む複数SNSを横断したい場合
各SNSの公式ツール0円自社アカウントの反応が分かる自社への言及全体は追えない
料金・提供内容は2026年7月時点で各社が公開している情報をもとにした目安です。最新の条件は各サービスの公式ページで確認してください。

選ぶときに確認すべきは、日本語の投稿をきちんと拾えるかどうかです。海外製のツールは英語圏を前提に作られていることがあり、日本語の言及数が実際より少なく出る場合があります。無料期間で必ず実測してください。

SNS監視より優先度が高いもの

限られた予算と時間をどこに使うかという観点で言うと、BtoBではSNS監視より先に手を付けたい領域があります。

監視の対象BtoBでの優先度理由
競合のリリース・報道商談に直接効く。発表は必ず公開される
競合の価格・機能の変更失注理由に直結する
自社の掲載記事中〜高採用や営業資料に使える
業界の制度・規制需要そのものが動く
SNSの言及低(件数次第)BtoBでは絶対数が少ない
同じ予算を使うなら、上から順に埋めるほうが効果が出やすい。

上の2つを自動化するなら、商陣が開発しているリアンカーが候補になります。競合名を登録するとPR TIMESとGoogle Newsから発表を集め、毎朝まとめて通知します。無料プランで3件まで試せます。

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監視ツールの価格帯を4段の階段で示した図。無料、数百円、数千円、数万円以上の各段に、できることと向いている体制が書かれている。
図:監視ツールの価格帯と、それぞれの段でできること。

レビューサイトをどう扱うか

BtoBでは、SNSよりレビューサイトのほうが実質的な口コミの場になっていることがあります。監視の対象としても、こちらを優先する価値があります。

自社と競合のページを月1回見る

新しいレビューが付いていないかを確認します。件数が少ないので手動で十分です。競合のページも見ておくと、どんな不満が出ているかが分かり、自社の訴求に使えます。

特に低評価のレビューには、選定時に重視されている観点が出ます。競合の低評価が「サポートの返信が遅い」に集中しているなら、自社の対応速度は訴求になります。

ネガティブなレビューへの向き合い方

自社に低評価が付いたときは、まず事実確認をしてください。改善済みの点であれば、その旨を丁寧に返信すると、読んでいる検討中の人に伝わります。

反論や削除依頼は、ほとんどの場合で逆効果です。内容が事実と異なる場合のみ、サイトの規定に沿って手続きしてください。

レビューの依頼は慎重に

満足している顧客にレビューを依頼すること自体は一般的ですが、見返りを提供して高評価を求めるのは避けてください。サイトの規約違反になるほか、発覚したときの信頼の損失が大きすぎます。

導入前に測っておく2つの数字

有料ツールを検討するなら、契約前にこの2つを実測してください。あとで効果を説明するときの基準になります。

1. 直近1か月の言及数

手動検索で数えます。この数字がないと、ツールを入れて「何件拾えるようになったか」が分かりません。5件だったものが7件になっただけなら、費用に見合っていないと判断できます。

2. 手動検索にかけている時間

週1回の検索に何分かかっているかを記録します。10分なら年間で約9時間。ツールで自動化して浮く時間がこの範囲に収まるなら、金額との比較ができます。

この2つを持っていれば、稟議でも「感覚的に不安だから」ではなく数字で説明できます。逆に測ってみて必要ないと分かれば、その判断自体が成果です。

通知設計の3パターン比較。リアルタイム通知、朝まとめ通知、ダッシュボード確認のそれぞれについて、気づく速さ、読まれやすさ、埋もれるリスクが比較されている。
図:通知の届け方3パターン。速さと読まれやすさはトレードオフになる。

監視する場合の設定

実際に運用する場合は、通知の設計を分けておくと扱いやすくなります。

  1. 1自社名・サービス名は即時通知にする(対応が必要な場面があるため)
  2. 2競合名やカテゴリ名は、まとめて週1回に寄せる
  3. 3ネガティブな内容が拾えるツールなら、それだけ別チャンネルに分ける
  4. 4通知先はチームの共有先にし、担当が休んでも止まらないようにする
  5. 5月1回、拾った言及のうち業務で使えたものを数える

すべてを即時通知にすると、件数が少ない割に集中を切られます。即応が必要なのは自社への言及だけなので、そこだけ分けるのが実用的です。

SNS監視の要否チェック

  • 直近1か月の言及数を手動で数えた
  • その件数が50件を超えているか確認した
  • 炎上リスクのある業種かどうかを判断した
  • レビューサイトの口コミ数も確認した
  • 手動検索にかけている時間を記録した
  • リリース監視・価格監視より優先すべきか比較した
  • 有料を検討する場合、無料期間で日本語の検出精度を確認した

まとめ:数えてから決める

SNSモニタリングツールが必要かどうかは、比較記事を読んでも決まりません。自社名で検索して、言及が月に何件あるかを数えれば10分で判断できます。

BtoBで月10件未満なら、週1回の手動検索とレビューサイトの確認で足ります。その分の予算と時間は、競合のリリースや価格の監視に回すほうが商談への効果は大きくなります。優先順位の全体像は競合監視ツール比較にまとめています。

よくある質問

Q. 社員のSNS発信も監視対象に入れるべきですか?

A. 会社として監視する対象ではありません。ただし、社名やサービス名を含む投稿は自社名の検索に自然と含まれます。ガイドラインの整備は必要ですが、個人の発信を監視する運用は信頼関係を損ないます。

Q. SNSの言及を増やすにはどうすればいいですか?

A. BtoBでは、言及数そのものを目標にしないほうが健全です。導入事例の公開、利用者が紹介しやすい素材の用意、コミュニティの運営といった施策の結果として増えるものと考えてください。

Q. 言及がほとんどないのは問題ですか?

A. BtoBでは普通のことです。導入の検討が社内で完結し、外部に書かれる機会が少ないためです。認知度の指標としてSNSの言及数を使うのは、BtoBでは相性が良くありません。レビューサイトの件数や、指名検索の推移のほうが実態に近い指標になります。

Q. ネガティブな投稿を見つけたらどう対応すべきですか?

A. まず事実確認をしてから動いてください。反射的に反論すると事態が大きくなります。事実であれば改善の予定を含めて誠実に答え、誤解であれば正確な情報を穏やかに提示する。対応方針を事前に決めておくと、その場で迷いません。

Q. 競合のSNS言及を監視する意味はありますか?

A. 件数が十分にあれば、評判の傾向や不満の内容が分かるので参考になります。ただしBtoBでは競合の言及も少ないことが多く、労力に見合わないケースが大半です。競合はリリースと価格の監視を優先してください。

Q. 無料ツールと有料ツールで、拾える量はどれくらい違いますか?

A. 有料ツールは過去分の遡りや複数SNSの横断ができる分、拾える量は増えます。ただし言及の絶対数が少なければ、差は数件にとどまります。無料期間中に、手動検索の結果と突き合わせて実際の差を測ってください。

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