プレスリリース配信サイトを横断監視する方法|主要サイトの追い方
国内の主要なプレスリリース配信サイトを横断して監視する方法をまとめました。サイトごとの特徴と使う企業の傾向、横断監視の3つの手段、どこまで自動化できてどこから手作業が残るのかを整理しています。
著者:商陣編集部
プレスリリースの配信サイトは1つではありません。競合A社はこのサイト、B社は別のサイト——というのは普通のことで、1か所だけ見ていると片方を丸ごと見落とします。
この記事では、国内の主要な配信サイトの特徴と、それらを横断して監視する方法を整理します。どこまで自動化できて、どこから手作業が残るのかもはっきり書きました。
リアンカー:PR TIMES・Google Newsから競合のリリースを自動で集め、毎朝まとめて通知する競合監視サービス。無料プランあり、スタンダードは月300円。
リアンカーの公式ページを見る主要な配信サイトと使う企業の傾向
まず、どこを見るべきかを押さえます。サイトによって、利用する企業の規模や業種に傾向があります。
| 配信サイト | 利用企業の傾向 | 監視のしやすさ |
|---|---|---|
| PR TIMES | スタートアップからBtoB SaaSまで幅広い。国内で最も件数が多い | 企業フォロー機能あり。対応ツールも多い |
| @Press | 中小企業、地方企業の利用が比較的多い | サイト構造上、自動取得しにくい |
| ValuePress | 中小企業、士業、サービス業に利用が広がる | 同上 |
| 共同通信PRワイヤー | 大手企業、上場企業、海外向け配信も | 同上 |
| 各社の自社サイト | 配信サイトを使わない企業、追加告知 | 変更検知型ツールで対応 |
監視の設計で重要なのは、追いたい競合3〜5社が実際にどこから配信しているかを一度だけ調べることです。各社の企業サイトのニュースリリース欄を見れば、リンク先からどのサイトを使っているか分かります。
なぜ1サイトだけでは足りないのか
「件数の多いサイトを1つ押さえれば十分では」と考えるのは自然ですが、実際には3つの理由で穴が残ります。
企業ごとに使うサイトが違う
配信サイトの選択は、価格、業界での慣習、担当者の経験など複数の要因で決まります。同じ業界の競合でも、使うサイトが分かれることは珍しくありません。
同じ企業でも使い分けている
大きな発表は複数サイトに配信し、小さな告知は1つだけ、という運用をしている企業もあります。1サイトだけを見ていると、小さな発表を取りこぼします。
配信サイトを使わない発表がある
記者クラブへの投げ込みや、記者への直接配布だけで済ませる発表もあります。この場合、リリースそのものは配信サイトに載りません。報道記事として拾うしかありません。
この3点があるため、「サイトを1つ押さえる」ではなく「企業を確実に追う」という発想に切り替える必要があります。企業名での監視を軸にすると、どのサイトから出ても拾える確率が上がります。
横断監視の3つの手段
複数サイトをまとめて追う方法は3つあります。手間と確実性のバランスが違います。
手段1:サイトごとに個別設定する
各サイトのフォロー機能やRSSを、それぞれ設定する方法です。無料で、確実性も高くなります。
問題は管理コストです。5サイト×3社で15か所の設定を保守することになり、どこを設定したか分からなくなります。担当が変わったときの引き継ぎも困難です。追う対象が2〜3社に固定されている場合に限って現実的な方法です。
手段2:検索エンジンのアラートで横断する
企業名で検索アラートを設定すれば、どの配信サイトから出ても理屈のうえでは拾えます。設定が1か所で済むのが利点です。
ただし、検索インデックスを経由するため遅延が出ます。また、site: 指定で情報源を絞ると、指定外のサイトからの発表は拾えません。網羅性と速報性のどちらかを諦める必要があります。
手段3:複数サイトに対応した専用ツールを使う
監視対象を1か所に登録すれば、複数の情報源をまとめて見てくれるタイプです。設定が1回で済み、管理画面に残るので引き継げます。
選ぶときに確認すべきは、どのサイトに対応しているかです。配信サイトによっては自動取得が難しく、ニュース検索経由で間接的に拾う形になっているものもあります。この場合、遅延や取りこぼしの可能性は残ります。
ポイント
「全サイト完全対応」を謳うツールがあれば、その取得方法を確認してください。直接取得なのか、検索経由なのかで確実性がまったく違います。誠実なサービスは、この違いを明示しています。
商陣が開発しているリアンカーは、PR TIMESとGoogle Newsを標準の情報源とし、スタンダードプラン(月300円)では@Press・ValuePress・共同通信PRワイヤーもニュース検索経由で追加で追えるようにしています。取得方法の違いも公式ページに明記しています。
リアンカーの公式ページを見るどこまで自動化でき、どこから手作業か
正直なところを整理しておきます。期待値を先に合わせておくと、あとで困りません。
| 対象 | 自動化の可否 | 残る手作業 |
|---|---|---|
| 主要配信サイトの発表 | ほぼ自動化できる | なし |
| その他の配信サイト | 間接的に拾える(遅延あり) | 月1回の目視確認があると安心 |
| 自社サイトのみの告知 | 変更検知型ツールで対応可能 | 監視するURLの初期設定 |
| 記者への直接配布 | 自動では拾えない | 報道記事として拾う |
| 業界紙・専門誌 | 自動では拾えない | 網羅型クリッピングか目視 |
現実的な設計は、「主要な配信サイトとニュースを自動化し、月1回だけ競合の企業サイトを目視で見る」という組み合わせです。これで実務上の取りこぼしはかなり減ります。
追う企業の配信サイトを調べる手順
横断監視の設計は、この調査から始まります。一度やれば当分は使えるので、30分だけ時間を取ってください。
手順1:企業サイトのニュース欄を開く
競合の企業サイトには、たいていニュースリリースの一覧ページがあります。ここに並んでいる各記事のリンク先を見ると、自社サイト内で完結しているのか、配信サイトへ飛ぶのかが分かります。
手順2:過去1年分の配信先を数える
直近1年の発表について、どの配信サイトを使ったかを数えます。1つのサイトに集中しているのか、使い分けているのかが見えてきます。集中しているなら、そのサイトを押さえるだけで大半を拾えます。
使い分けている場合は、内容による傾向がないかも見てください。大きな発表は特定のサイト、小さな告知は自社サイトのみ、といったパターンが見つかることがあります。
手順3:監視の構成を決める
調べた結果をもとに、どのサイトを直接押さえ、どこをニュース検索で補うかを決めます。3〜5社分をまとめて表にしておくと、あとで担当が変わったときの引き継ぎ資料にもなります。
ポイント
この調査は年1回で十分です。企業が配信サイトを変えることはありますが、頻繁ではありません。ただし、競合が資金調達や体制変更をしたあとは、広報方針が変わることがあるので確認しておくと安心です。
重複をどう処理するか
横断監視をすると、必ず同じ発表が複数の経路から届きます。この処理を決めておかないと、通知の件数が実際の2〜3倍になります。
ツール側で重複が落ちるか確認する
同じリリースが配信サイトとニュース記事の両方から届く場合、URLやタイトルで重複を判定して1件にまとめる機能があるかを確認してください。無料期間中に、実際の通知を見れば分かります。
情報源を重ねすぎない
同じ企業を、企業フォローと専用ツールと検索アラートの3経路で監視すると、当然3件届きます。役割を分け、「この企業はこのツールで追う」と決めておくのが確実です。
重複を許容する範囲を決める
完全に消すのは難しいので、1日の通知件数の上限を決めておき、それを超えたら経路を減らすという運用のほうが現実的です。
横断監視の設計チェック
- 追いたい競合3〜5社が使っている配信サイトを調べた
- そのサイトが監視手段の対象に入っている
- 対象外のサイトについて、代替の拾い方を決めた
- 自社サイトのみで告知する企業のURLを変更検知に登録した
- 同じ企業を複数経路で重複監視していない
- 1日の通知件数の上限を決めた
- 月1回、目視で確認する対象を決めた
自社サイトのみで告知する企業への対応
配信サイトを使わず、自社サイトのお知らせページだけで発表する企業は少なくありません。中小規模の企業や、広報予算を抑えている企業に多いパターンです。
お知らせページを変更検知の対象にする
サイト変更検知型のツールで、その企業のニュース一覧ページのURLを登録します。新しい項目が追加されると差分として検知されるので、更新に気づけます。
監視の頻度は週1回で十分です。毎日にすると、装飾の変更や日付の表示更新まで差分として拾い、通知が無駄に増えます。
RSSがあるならそちらを優先する
お知らせページにRSSが用意されていれば、差分検知より確実です。何が追加されたのかがタイトルで分かるので、通知の内容も読みやすくなります。まずRSSの有無を確認してください。
月1回の目視も併用する
自動の仕組みは、ページ構造が変わると静かに止まります。特に重要な競合については、月1回だけ手動でページを開いて確認する習慣を残しておくと、取りこぼしに気づけます。
まとめ:サイトを網羅するより、企業を確実に追う
横断監視というと「すべての配信サイトをカバーする」ことを目指しがちですが、実務で必要なのは「追いたい企業の発表を確実に拾う」ことです。この2つは似ているようで、必要な労力がまったく違います。
競合3〜5社が使っているサイトを一度調べ、そこを押さえる。加えて、企業名でのニュース監視を入れて経路を二重にしておく。この設計なら、サイト数を追いかけなくても取りこぼしはかなり減らせます。PR TIMESに絞った追い方はPR TIMESの競合リリースを自動で追う方法にまとめています。
よくある質問
Q. 競合がどの配信サイトを使っているか、どう調べればいいですか?
A. その企業のサイトにあるニュースリリース一覧を開き、記事のリンク先を見てください。配信サイトに転載されている場合はリンク先で分かります。過去1年分を見れば、使い分けの傾向も掴めます。
Q. 配信サイトによって、自動取得のしやすさが違うのはなぜですか?
A. サイトの構造や、自動アクセスに対する方針が異なるためです。直接の取得が難しいサイトは、ニュース検索経由で間接的に拾う形になります。この場合、遅延や取りこぼしが起きる可能性がある点は理解しておいてください。
Q. 海外のプレスリリースも同じ方法で追えますか?
A. 海外の配信サービスは国内のツールでは対象外のことが多いため、英語のキーワードでニュース検索を設定するのが現実的です。件数が多くなるので、企業名を限定して登録してください。
Q. 監視する配信サイトは多いほどいいですか?
A. 多いほど良いとは限りません。サイトを増やすほど重複と無関係な発表が増えます。追いたい企業が使っているサイトだけに絞り、残りはニュース検索で拾う設計のほうが、通知量を抑えたまま実用的です。
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